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2011年の終わりに
今年もいよいよ終わろうとしています。
といってもクリスマス同様、ベナンでは日本のように年末独特の雰囲気はなく、大晦日もいつもの日常とさほど変わりはありません。
元旦は各家庭でお祝いをしてご馳走を食べますが、2日から通常通り仕事が始まる人も多いです。

って、ふと昨年の大晦日の記事(http://bepositive429.jugem.jp/?day=20101231)を見たら同じことが書かれてましたね。

今年は、丸一年ベナンで過ごしました。
初めての途上国、初めての海外生活、初めての国際協力の仕事、初めての一人暮らし。
出国前は「どうなることやら」という懸念と同時に「なんとかなる」という根拠のない自信がありましたが、予想通りなんとかなっています。

今年の元旦に掲げた、2011年の目標の漢字は『蓄』でした。
時間の流れがゆっくりなベナン。せっかくなのでこの一年で様々なものを蓄えようと思い、特に「現地経験」「語学力」そしてこれ以上痩せないように「肉」の3つを主に蓄えようという目標でした。

振り返ると、

・現地経験…
ベナンの様々な場所を訪れ、現地の人と会話をし、一つの途上国としての現状を生活しながら感じることで、日本で抱いていた途上国のイメージとはまた異なる、生の様子を知ることが出来た。まだまだ見えていない部分はたくさんありそうだけれど、スタートとしてはまずまずかな。

・語学力…
フランス語に関しては、仕事や日常会話で感じる困難は昨年よりはだいぶ減った気がする。しかし一方で、通じれば良いということで誤った文法を気にせずに会話し、知ってる単語や表現だけを多用して意識的に語彙力を増やしていなかったりもする。これは来年への課題。ひとまず2012年3月にDELF B1の合格を目指す。
英語はまだまだ。10月に受けたTOEFLも撃沈、来年はもっと本格的に時間をかけて勉強しなければ。

・肉…
昨年より3kg減。アウト。

何はともあれ、こうして健康で元気に過ごせていることはとてもありがたいことです。



また2011年は歴史に残る大震災が発生したという意味でも特別な年。地震の知らせはベナンにもすぐに届きました。
次から次へと流れてくる悲惨なニュースに、本当に現実に起こっていることなのかという思いと、何かしたくても何もできない無力感や焦燥感を感じていました。
そんな中、テレビのニュースを見た多くの知人が心配してくれたり、見知らぬ人も声をかけたりしてくれて、ベナンでもこうして日本のことを思ってもらえているんだという実感もできました。
また、微力ながら被災地の方々に少しでも元気になってもらいたいと思い、世界中にいる協力隊の有志で「世界から元気を届けるメッセージプロジェクト」を立ち上げ、世界各国からの日本への応援メッセージを集めました。
ふたを開けてみると予想していた以上に多くのメッセージが集まり、こんなにも世界の人たちが日本のことを思ってくれているのかということを実感したりもしました。

地震や津波そのものやその後の節電対策、原発と放射性物質の問題など、日本の人達の大部分が身をもって経験した「震災」そのものを、私はまだ体験していません。
多くの日本にいる知人が東北へ復興ボランティアに行き、ブログやfacebook等で現状を伝えてくれたりもしています。
その話や写真を通して被災地の様子や被災地の方々の気持ちを想像しようとしていますが、実際に現地に行って生で感じるのとは天地の差があるはず。
帰国後はすぐに、現地に行って何らかの形でお手伝いさせてもらいたいと思っています。


また2011年は、自分の将来のプランがやや具体的にイメージできた年でもありました。
大学生の頃からなんとなく国際協力に興味を持ち、民間企業の旅行会社で仕事をしているうちにますます国際協力の分野で仕事をしたい思いが強まって協力隊に来たわけですが、はじめは具体的に国際協力の分野で何をしたいのかもまだ絞りれていない状態でした。
というより「国際協力の仕事」という漠然とした一括りのイメージを持っていただけで分野の概念すらなく、その中にある保健医療や教育、平和構築や農業開発などのうち、どの分野で進むかというところまでは考えていませんでした。
そしてこの一年で、自分は「平和構築」の分野で人生を歩んでいきたいんだという事がはっきりしました。
実際に今やっている学校保健の活動とは異なる分野ですが、「この分野はちょっと違う」と思えたのも大きな収穫だと思っています。

生まれる場所は選べない中で、その国に生まれたがために悲しい思いをしなければならない人がいるという理不尽な世界の現状を、少しでも良い方向に持っていきたい、という想いがそもそも私が国際協力の仕事に就きたいと思っている根本でありきっかけでした。
「悲しい思い」といっても、それは食べるものに困るような貧困であったり、不衛生や治る病気も治らないような質の悪い医療だったり、電気や水道がなくて不便を被るインフラ不足だったりと、様々な要因があって、それぞれの要因に対してその分野のスペシャリストが少しでも現状を良くしようと奮闘しています。
私はその中でも、紛争地帯で悲しい思いを強いられている人々に対して特に突き動かされるものがあるということに気付きました。
その国に生まれてしまったがために、故郷や家を追い出されたり家族や大切な人が誘拐されたり目の前で殺害されたりするという理不尽な悲しみを負わなければならない人は一人でも少なくなった方が良いに決まってるし、そのために力を注ぎたいと思っています。

考えてみれば、国際協力の仕事に興味を持ち始めたきっかけも、ウガンダの子供兵士の現状の話を聞いたり写真を見たりしたことからでした。
そのときは「こんな理不尽な現状をどうにかしたい」という思いで漠然と国際協力という分野を考えていましたが、今思うとそれはまさしく平和構築分野のことだったなと。
もちろん平和構築や紛争解決といっても武装解除だったり難民だったり更に細かい分野がいろいろとありますが、今はまだそこまでは絞れていません。(うっすらと難民分野に興味を持っていますが。)
でも、現段階としてはこの一年でこうして整理できたのは、専攻分野を定めたり、その後のキャリアプランを具体的にイメージできたという意味でも、大きな一歩だと思っています。

というわけで長々と書いてしまいましたが、現段階における数年後までのキャリアプランをば。
あくまで一つの目標ということで。

■2012年6月末 帰国

■2013年9月から一年間、イギリスの大学院に留学して平和学か紛争解決学分野の修士号を取得。イギリスを考えている理由は、一年間で修士が取れるのと、英語力を同時に鍛えるため、あとはそもそもこの分野に強い大学院が多いから。現在考えているのは平和構築分野に強くて国連や国際機関にもOBOGが日本人含め多数輩出されてるブラッドフォード大学。

<そのために(帰国後の1年間で)やること>
・英語力をとことん上げる。今の状態だと修論はおろか授業を理解することすら厳しそう。奨学金も貰いたいので、目標は2012年冬までにTOEFLiBT100点。うわっ大きく出た。
・国際協力、特に平和構築分野の知識の増強。本を読んだり、セミナーに参加したり。
・NGOや国際機関でアルバイトやインターンを経験する。


■2014年秋〜 修士号取得後、国際機関に就職。具体的な就活先は留学中にぼちぼち探しはじめる。
JPOも視野に入れつつ、HPC(平和構築人材育成事業)http://www.peacebuilderscenter.jp/も興味ありあり。2014年度で応募するかも。

■2020年には国際公務員(国連職員)として働いていたい。もちろんUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)も目標の一つ。それまでに国際NGOや国際機関インターンなどで経験を積んでるのかな。

その都度その都度で軌道修正は必要かと思いますが、おそらくはこれを軸に今後は精進していくことになりそうです。



この一年は、自分の嫌なところや怠惰なところを発見(再確認?)したり、これまでは意識していなかった自分の新たな一面を見つけたりもしました。
協力隊としての自分の活動が、ベナンの人達にどれだけのものを残せたかどうかというと正直なところあまり自信がないですが、ベナンでの経験や生活、ベナンの人達から学んだことは、良いことも悪いことも含めたくさんあり、それらは将来に活かしたいと思っています。


あ、もちろん、キャリアだけではなくプライベートなプランも妄想はしていますundefined
ここには書かないですが、知りたい人は(いるのか)直接会った時にでもお話しましょう。笑


今後自分自身で振り返ることも考え個人的なことばかり書いてしまいましたが、ここまで読んでくれてありがとうございます。
そんなあなたは、きっと2012年は幸せな年になるでしょう。

…この通りテキトーさは相変わらずですが、引き続きPositive&Smileで人生楽しんでいきたいと思います。


皆様に感謝を込めて。

良いお年を!
| tokuboshi | - | 22:17 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
年間活動報告会@教育省
しばらくブログの更新が停滞してしまってすみません。
仕事もぼちぼち、元気にやっております。

といいつつ先月末、久しぶりに39度を越える発熱がありました。
マラリアかと焦りましたが、どうやら一時的に流行っていたウイルスによるものとのことで一安心です。

そして気付けばメリークリスマス。
しかしベナンではクリスマスのあの独特の雰囲気が全然ありません…泣。
クリスマスソングを聴いたりしてみましたがなんか盛り上がらず。

きっと一番の原因はこの暑さだと思いますが、仮に日本のようなイルミネーションをやったとしたら、一瞬で街中が停電になると思われます。(残念)


さて、先日12月20日、ベナンの首都ポルトノボにある教育省(日本でいう文部科学省)にて、学校保健隊員の活動報告会をしてきました。
学校保健隊員の直接的な配属先は「視学官事務所」という日本の教育委員会のような機関ですが、その上部機関に当たるのが教育省です。

学校保健隊員の主な活動は小学校に対する保健衛生のアドバイスや改善指導ですが、やはり突然来た外国人が一人でいきなりああしろこうしろと言ってもうまくいかないことが多いので、配属先の視学官事務所と共同で活動することになっています。
しかし地域によっては視学官事務所があまり学校保健に関心がなかったり、予算や人手不足を理由に学校の保健衛生の改善が思うように進んでいなかったりするというのが現状です。

そこで、教育省の人達にも学校保健隊員の活動内容を知ってもらうと同時に、学校保健の重要性を隊員から直接訴えかけ、トップダウンで視学官事務所にも働きかけてもらおうという狙いも込めて、今回の報告会を実施しました。
主な参加者は学校保健分野で活動している隊員とJICA職員さん、各隊員の配属先のトップ、そして教育省のトップの方々でした。
当日は開始が1時間半遅れたり、出席が予定されていた教育省大臣がドタキャンするなどの事態もありましたが、ここベナンでは全て想定の範囲内です。


開会前の会場。県局の会議室にて。
壁には隊員が活動で用いてる啓発ポスター等を貼ってみました。


ベナン風、フォーマルな演壇。風船って…笑



隊員からは学校保健隊員の活動内容を説明し、教育省に対する要望事項を伝えました。
要望事項としては、

■視学官事務所が学校保健の活動に対してより興味・関心を持ち、協力するように教育省側からも促してほしい。
■現状では隊員と校長が協力して簡易トイレを建設しているが雨風によってすぐ壊れてしまうため、丈夫なトイレを建設するよう予算の面も含めて教育省に計らってほしい。
■小学校に割り当てられている助成金で保健衛生に役立つ道具を買うよう、教育省から視学官に促してほしい。

という三つを挙げました。

教育省側からも前向きな回答をもらえましたが、実際に実行してもらえるかどうかは別問題なので安心できません。
今後も継続的にアピールしていく必要性も改めて感じました。

また、隊員からの報告に加えて、2ヶ月前にベナンから日本に研修に行った教育省の人からの、研修報告プレゼンもありました。



彼は2週間ほど名古屋の小学校を訪問し、日本の教育制度や保健衛生への取り組みを見てきたそうです。
ちゃんとしたトイレがあること、毎朝の健康観察、皆でする掃除、歯磨きの時間など、日本の小学校では当たり前となっていることでもベナンでは非現実的なことがほとんど。
彼も多くのことに感動したと言ってくれていました。

質疑応答の時間で「様々な違いや予算的な都合はあれど、日本で見てきたものの中で今すぐベナンに取り入れたいと思うのはどのような点か」という質問をしてみたところ、「清潔さの観念」という答えでした。
子供たちの衣服は汚れておらず、先生も教室をきれいにするよう指導し、「きれいであること」の大切さを子供たちは学校で教わっていることに重要性を感じたとのことで、これは非常に納得できました。

これまで長く続いてきた慣習や人々の意識を変えることはとても難しく時間がかかることではありますが、是非ともこのように感じる人が増えていってほしいと思います。

また当日は、国家機関での報告会ということもあってかいくつかのテレビ局や新聞社が取材に来てくれました。



さっそく翌日の新聞に今回の報告会の記事が掲載されました。
『日本はベナンに多大なる恩恵をもたらしてくれている』と冒頭に書かれており、恐れ多さを感じると同時に日本の国際社会での期待感を改めて実感しました。


ではでは皆さん、メリークリスマス♪
| tokuboshi | - | 02:37 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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