地震のことを知ったのは、ベナン時間で3月11日の朝7時30分頃。
日本とは時差が8時間あるので、ちょうど地震が発生してから1時間後くらいです。
それからというものの、現在(ベナン時間3月12日22時、日本時間13日6時)に至るまでずっとインターネットでニュースを見ていて、PCから離れられません。
トイレとシャワーと短時間の食事の準備と洗い物と寝ているとき以外はずっとインターネットしてます。
(ちょうど休日でよかった…)
「目が離せない」とはまさにこのことかと。
テレビが無くネット回線も細いため映像で様子を知ることは難しいのですが、それでも伝わってくる惨状に胸が痛むばかりです。
関東にいる家族や友人とは連絡が取れましたが、仙台にいる友人の安否は未だわからず…。
次から次へと更新されて伝わってくる被害の様子に、本当に日本で起きていることなのかと疑いたくなり、また自分が何もできないことにもどかしささえ覚えます。
現在も福島の原発の件が非常に心配ですし、そして何より、震源に近く津波が直撃した、最も被害が大きいはずの三陸沖地域の被害状況の詳細がまだあまり報道されていないことがとても不安です。
おそらくあまりにも壊滅的で被害の状況が把握しきれていないのだと思いますが、それはつまりこれからどんどん惨状が明らかになっていくということでしょうし、想像すると恐ろしいです。
被害に遭われた方々、既に大切な人をなくされた方々の悲しみは到底図り知ることはできないですが、一人でも多くの人が救われ、また一日でも早く復興できますよう、祈っています。
今回は同時に、Facebookやtwitter等のソーシャルメディアの威力を改めて実感しました。
実際ずっとPCから離れられなかった原因はtwitterをひたすら読み通してたからなのですが(ぇ)、まさにリアルタイムの情報や現地の声、生々しい状況が伝わってきていました。
もちろん善意悪意は別として間違った情報やデマも流れてはいたようですが、それらも含め、日本の様子をよりリアルに知ることができています。
M9.0という今回の地震の規模は日本の観測史上最大級で、阪神大震災の約1,400倍の規模とも言われています。
もちろん被害の内容は目を瞑りたくなるものばかりですが、それでも、この規模の地震でこれだけ持ちこたえている日本はとても凄いと世界各国から絶賛されているようです。
耐震構造の建物、翌日には復旧する交通機関、すぐ出動する消防隊、マスメディアの迅速な報道、最小限の被害にとどまった電気水道ガスなどのライフラインは他の国からすると奇跡的なようです。
またそのようなハード面だけでなく、他の国だったら国が崩壊している可能性もある程の今回の地震であってもこれだけ持ちこたえられてる原因として、日本人の国民性が非常に大きいともいわれているようです。
交通機関が乱れてもちゃんと順番待ちをしたりホームで整列乗車をしたり、見ず知らずの人を車に乗せてあげたり、お店の床に商品が散乱している状態でも決して盗んだりせず、ただだまって必要なものだけ拾いレジに並んだり、自販機や通信を無料化したり、市民が広い範囲で節電を呼びかけたり…外国の人たちにとっては考えられないような、ある意味「特異」なことが自然と行われており、日本人として無意識に身についている規律性や同調性、助け合いの精神が絶賛されているようです。
そんな話を聞くと、改めて日本に生まれたことにとても誇りを覚えます。
日本って、やっぱりすごい国なんだ。
決して潰れてはいけない、美しい国なんだ。
世界の多くの国、世界中の人たちが今回の地震に胸を痛め、心配し、そして応援してくれているようです。
国連も「今度は私たちが援助する番だ」とメッセージをくれ、「頼まれなくても助けに行くのが隣人だろ」と韓国の援助隊が早速来てくれました。
ロシアは海底の地下ケーブルを使って送電を試みようとしてくれています。
Twitterを中心に"Pray For Japan"というキーワードで世界中から応援の写真やメッセージも続々と集まっています。
領土問題などがあっても、そんなこと関係なくこうして力を貸してくれる。
世界は繋がっているんですね。
国や言葉は違えど、みんな同じ「人間」。同じ地球に住む仲間なんだなぁと。
今回の地震について何人かのベナン人にも話をしてみました。
ベナンでは地震や津波は全く無いのですが、だからこそ相当な衝撃だったようです。
「一瞬にして道路や建物がなくなっちゃうんだ」とか「火事が広がって大変なんだ」という話をするだけでとても驚きだったようで、ニュースの写真も「もうたくさんだ」と見るに絶えない様子でした。
そしてまるで自分たちのことのように家族や知人の安否を心配し、惨状に胸を痛めつつ、「人生は辛い。でもどうか耐えてくれ」と励ましてくれました。
いまベナンで私は、安否不明な方々の無事を祈り、一刻も早い復興を願うことしかできません。
力になりたくてもなれない。
けれど、今まさに、世界中から日本を応援している人がたくさんいるということ、それを是非伝えたいです。
被災地の方々、またそこで救助にあたっている方々、きっと今が一番の踏ん張り時だと思います。
でも、世界中の仲間が一緒にいます。決して一人ではありません。
とても辛くて大変だと思いますが、どうか、底力で乗り切ってください。
一人でも多くの人が救われますように。