今日は海外の交通事故・安全管理に関する講座があった。
途上国はもちろん、海外では日本の常識は全く通用しない。
歩行者よりも車が優先。歩行者が道を横断していても車はスピードを落とさない。
運転免許制度や交通ルールはあって無いようなもの。信号無視なんて当然。
シートベルトがなかったり、タイヤのボルトが外れているタクシーも大量に走っている。
そんな車が、一般道を120kmで突っ走る。
だから、交通事故は日本と比べものにならないくらい多い。
基本的に救急車なんて無い。日本では助かる命も、任国では助からないことのほうが多い。
過去30年の間に、44名の隊員が交通事故で亡くなっているという。
これには、意識不明や国外に緊急移送された重傷者は含まれない。
バスやタクシーに乗っていての事故、バイクに轢かれての事故などが多い。
私の任国であるベナンでは特に、近年交通事故が急増しているという。
つい先日、ベナンで隊員の乗ったバスがトラックと正面衝突をおこし、運転手と前方に乗っていた乗客8人が死亡、乗っていた隊員もかろうじて命は助かったものの重傷を負った。
交通事故は、概して他人事に捉えがち。
しかし、考えてみれば事故に遭遇した人たち誰もがそう考えていたはずだ。
つまりはいつ自分の身に降りかかってもおかしくないということ。
考えたくはないが、自分が遺体となって帰ってくる可能性は、決して、ゼロではない。
危険を回避するために、心掛けておくこと。
運転手のチェック。居眠り、酒酔いはないか、信頼できるか。
車両のチェック。タイヤやベルト等に異常はないか。出来るだけ新しくきれいな車に乗る。
バスは後方・歩道側が比較的安全なことが多い。
バイクタクシーには絶対に乗らない。
スピードの出しすぎはしっかりとドライバーに文句を言う。
危険を感じたら遠慮なくすぐ降車する。
今は気を付けようという意識があっても、2年もいるとどうしても現在よりも危機感が薄れ、「まぁいっか」の気持ちが生じてしまいがち。
先日の海外における犯罪と対策の講義でもあったが、ちょっとの気のゆるみが大きな後悔につながる。
任国で事故や犯罪に遭わないためにとる行動は、神経質なくらいがちょうどいいのかもしれない。
所詮自分の身に降りかかることだから、最後は自己責任で。今回くらいはいいか。
そんな考え方こそ、油断につながる原因となる。
自分には、無事に帰ってくることを待ってくれている人達がいる。
そんな、大切な人のことを考えたら、決して油断はできない。