何度かこのブログでも書きましたが、ベナンは本当に交通事故が多いです。
道路は穴だらけで整備されず、車は何十万キロも走ったであろう先進国からの廃車車両が現役で走り、窓ガラスにひびが入っていたりタイヤがつるつるでボルトが欠けていることも日常茶飯事。
そのくせ信号機は無く、交通ルールは皆無といっていいほど無理な追い越しやスピード超過が当たり前になっています。
昨日、首都から任地ジュグーに帰るために500kmの道のりをバスに乗って移動していたのですが、大きな交通事故がありました。
私が乗っていたバスではなく、その数百メートル先を走行していた同じ方面に向かうバスです。
そのバスは追い越しをかけようと反対車線に飛び出し、そこで向かいから来た大型トラックと正面衝突しました。
(このような事故は多く、じつは既に帰国したジュグーの隊員も乗っていたバスがこれと同じパターンの事故に遭い、日本に治療のため一時帰国するほどの大怪我をしました。)
以下、その事故現場の写真を載せます。苦手な方はご注意ください。
衝突後、脇道に横転したトラック。
運転席が大破したバス。
バスの外では怪我や骨折をしたであろう人が横たわり、また通りがかりのバスや車から多くの人が降りてきて、車内に残っている人を救助したり交通整理をしたりと騒然とした雰囲気でした。
割れたフロントガラスの先に見えたバスの最前列に残っていた人は、外からの呼びかけにも反応せず、目を大きく見開いたまま不自然な姿勢でぴくりともしていませんでした…。
このバスはベナンのバス会社の中では最も綺麗でシートベルトやエアコン等の設備が整っており、隊員も長距離移動の際には良く使うバス会社なのです。
もちろん私も頻繁に利用しています。
そしてじつはこの日はたまたまこのバスの予約をしておらず、混んでそうだったので別のバスに乗ったのでした。
自分もこの日このバスに乗っていた可能性が十分にあったと思うと、背筋がぞっとしました。
移動は常に危険が伴うということを改めて実感しました。
バス事故は自分自身でどうにかなるものでもないのですが、できるだけ後部座席に座るなど(今回も後部座席は被害が小さかったようです)、自分の出来る限りの安全対策をしていかなくてはと痛感しました。
移動を極力少なくする、というのも大切ですね。うむ。